10月19日(木)、高知ぢばさんセンターにて「第22回 下水道管路管理技術施工展 2023高知」が開催され、参加させて頂きました❗(おいおい年末だよ。。。遅くなり申し訳ありません😵💫)
そもそも下水道とは、明治17年(1884年)に東京で日本で初めての近代下水道が開通され、昭和初期頃から下水道の普及が進みました。現在、下水道管路延長が約49万km、その一方で老朽管(布設後50年経過した管路)が約3万km、10年後には約9万kmと約18%をしめています。さらに20年後には約20万kmと約40%になり、老朽管が急増しています💦
また布設後40年を経過すると、道路の陥没箇所が急増する傾向があります。それらの事故を未然に防止するため、管渠の修繕・改築、長寿命化が活発に進められています。実施に当たっては道路の開削なしに更生が可能な管更生工法が多く採用されています。
高知県での開催は初で、46もの会社・団体が最新の各種管更生工法及び関連技術・製品を一堂に集めデモンストレーションが行われました。
上の写真は、マンホールから既設管渠内に帯板を送り込み、管渠の内面にスパイラル状に巻き立て、隣り合う帯板間を嵌合(※はめ込む)し、連続した管体を形成します。最後に帯板と既設管渠との空隙に充填材(※穴や隙間に詰め込んで埋める材料)を注入することで、既設管渠と更生部材とが一体となった更生管となり、高い強度と水密性を発揮します。
上の写真は、硬質塩化ビニル樹脂のパイプを蒸気と熱風により加熱・軟化させ、蒸気を通した状態でマンホールより既設管内に連続的に引き込みます。引き込み後、パイプ内の蒸気圧を上げ、更に加熱・軟化させたのち、徐々に加圧することでパイプを拡径させ既設管内面に密着させます。密着させた状態でエアーにて保圧し、所定温度まで冷却することで既設管内面に密着したパイプを形成します。
上の写真では、既設管内にアルファライナー(強靭な耐酸性ガラス繊維と即硬化性に優れた光硬化性樹脂で構成された更生材料)を引き込み、空気圧によって拡径して既設管内面に密着させた状態で、特定の波長の光を管口から順に照射して樹脂を硬化させます。
さらに上の写真では、高密度ポリエレン製のライニング材背面に、補強鋼材を連結材により一体化したライニング材と充填材により管渠を築造する、大口径管渠更生工法です。
この他にも、吸引作業車や高圧洗浄車、管路調査で行われる管内検査カメラ、空気呼吸器・ホースマスクを始めとする各種保護具、携帯用ガス検知器・酸素計・硫化水素計等々が展示されていました。
高知県では南海トラフ地震対策や津波・豪雨による浸水対策等、早急に管路の耐震化を進めていく必要があります。持続可能な下水道システムを構築していくために計画的な維持管理が必須となってきます。今回は、時間の都合で回り切れないデモ施工・実演もありましたが、最新の下水道管路の維持管理技術・更生工法があり、実際に見れて勉強になりました( ..)φメモメモ
今後さらに管渠改築・更生工事が増加していくことは間違いないので、この展示会で学んだことを仕事に活かせるように、より知識を深めて会社に貢献していきたいです(∩´∀`)∩